英語教育に関する
ヤバいキーワード

英語脳

脳は現在でも現代科学に解明されていない部分が多い体の器官です。そのため、“脳”という言葉は、素人をけむに巻くにはとても便利なワードとして使われがちです。しかし、英語学習においては、英語が出来ない問題を”脳”というよく分からない領域に移すのではなく、もっと具体的に日本人が英語が出来ない原因について考えるべきだと思います。

人が言葉を繰り出そうとする時には、その言葉を作り出す前提となるイメージが頭の中に生まれます。その時、日本語と英語では、たとえ同じ内容でも、頭の中で作られるイメージは異なります。

例えば、日本語は、“私は、毎朝、8時に、出勤します。”のように格助詞で区切りながら、その間、考えや言葉を選びながら、話すことができます。

一方、英語は、“I get to work at eight every morning.”という文を、全体のイメージを作ってから、一息で発話します。

このように、日本語と英語では、話す時に作られるイメージが違ってきます。英語教育の中で意識されることはあまり多くないのですが、大切なポイントです。

“英語脳”という言葉に踊らされて、脳が違うから諦めるとか、とにかく量をこなして無理矢理に脳を変えようという方向へ向かうのではなく、“英語を話す時に作られるイメージ”にフォーカスを当てた方が効果的だと考えます。